2009年12月05日

2009 29本目

2009 29本目
2009 29本目
ゼロの焦点
出演
広末涼子
中谷美紀
木村多江
杉本哲太
崎本大海
野間口徹
黒田福美
市毛良枝
本田博太郎
西島秀俊
鹿賀丈史  ほか


画像はYahoo!映画様よりお借りいたしました<(_ _)>


今既に観ている映画で感想を書いていないのは、ゼロの焦点の他に後2本(2012、理想の彼氏)icon22


2009年に観た映画とイベント関係のレポは、今年中に全てUPしてランキング&総まとめ形式で記事にしたいので、残り今日を含めず26日のブログは、映画の感想記事とイベントレポが大半になりそうな予感face08


多分、映画も後2本くらいは観そうなんだけどね。


どうなることやら。


まあゴスペラーズのライブレポは1つの記事を長めに書こうかと思っています。


さて本日の映画の感想は、ゼロの焦点。


画像がそのままポスターとして使用されていますが、インパクトのあるポスターですよね。


やっぱり赤ってひきつけられます。


今まで、映画化・ドラマ化と何度となく映像化されてきたこちらの作品ですが、私の場合、原作も映像作品も未読・未鑑賞です。


そのうえでの感想ですがどうぞ。







感想


物語的には、松本清張さんの作品だなーと思います。


物語的には特にいちゃもんをつけたり、文句はないです。


舞台は、1958年12月。


やはりこの頃の時代背景をきちんと書けるのは松本清張ならではだと思います。


スマステの稲垣五郎さんの映画ランキングのコーナーで、この作品を昭和33年に書いた松本清張は凄いというようなことを言っていたのですが、私はそうではなくて松本清張だからこそ書けたのかなと思いました。


この時代を生きてきた松本清張だからこそ、時代の背景・人の背負っているものを見事に合わせてミステリーに展開していくことができるのだと思います。


逆に今の作家さんにはここまでの物悲しさは描けないかなと思いました。


物語自体には、不満はないんだけど描き方としてはどうなのかなと思いました。


私が、今まで観た松本清張作品で映像化されたものというと藤木直人さん主演の夜光の階段、中居正広さん主演の砂の器、米倉涼子さん主演の黒革の手帖、わるいやつらを思い浮かべるのですが、それらはミステリーと人間の心情を上手く合わせて描いているのに対して、この映画に関してはそれを感じられませんでした。


まあキャストに問題が・・・という話はこの後に書くとして、どうして最後の謎解きを広末さん演じる禎子が夜行列車に乗っている最中にしたのだろうか。


しかも演技力というかナレーションの仕方に問題があるのか分からないんだけど、軽すぎるんだよね。


中谷美紀さん演じる佐知子の消したい過去への想い、木村多江さん演じる久子の過去と共に生きつつ1人の男性を想う気持ちが謎解きの場面で一気に軽いものになってしまいました。


もちろん、謎解きのシーンでは振り返るので中谷さん木村さんも出てきて緊迫したシーンもあるんだけど、広末さんのナレーションでまた引き戻されてストーリーに入っていけない感はありました。


そのままキャストの話にしますが、予告を観て思わず笑ってしまったのですが、木村多江(ぐるりのこと:日本アカデミー賞最優秀主演女優賞受賞)、中谷美紀(嫌われ松子の一生:日本アカデミー賞最優秀主演女優賞受賞)、広末涼子(おくりびと:アカデミー賞 外国語映画賞受賞


どうみても広末さんだけパッとしない。


そりゃあ単語だけ拾えば、日本アカデミー賞よりアカデミー賞だけど個人の賞じゃないもんね。


本木雅弘さんは日本アカデミー賞で最優秀男優賞も受賞したし、アカデミー賞 外国語映画賞受賞というのがついていても、製作から携わったと知っているから、本木さんの賞だって思うけど、広末さんはあくまでキャスティングされただけだし、もちろんキャスティングされたのは凄いけど、本木さん始め山崎さん、余さんの演技力・存在感が大きすぎて目立たなかった。


変に広末さんを持ち上げた予告の時点で、こういう感想になるのかなと思いました。


今回の作品も全く同じでした。


中谷美紀さん、木村多江さんに圧倒されたまま、はっきり言って霞んだまま終わってしまった。


役柄自体、戦争を知らないお嬢様設定なのでそうなるのも仕方がないのかもしれないけれど、広末さんってつくづくそういう女優さんなんだろうなと思いました。


妹にどうだったik_19と聞かれたので、広末さんの存在感の薄さについて話すと、「広末涼子はそこがいいんやと思うで」と言ってました。


これは褒め言葉でもあるし悪口でもある。


もちろん妹は悪口で言っているのではなく、褒め言葉として言っています。


大作・良作に出演しているんだけど、目立たない。


でも話題になる、ある意味ついている女優さんらしいです。


まあ俳優全員が圧倒的な演技ができたらそれはそれで作品が壊れるのかなと思います。


主演向きもいれば助演向き、脇役向きもいる。


もちろん全てこなせる人もいる。


出てくる全員が主演向きで、私が私がとなると作品自体壊れると思います。


芸人さんだってそうだと思います。


ツッコミもいればボケもいる。


頭のキレル芸人もいれば、リアクション芸人もいる。


みんな同じなら生き残れない。


なんでこんな人が芸能人でいられるのかって思うことがあるけど、その人のポジションというものが、ある意味確立されていてそのポジションにはなくてはならない人というのがあるから生き残っているんだろうなと思います。


良くも悪くも広末さんはそういう女優さんなのかなと思いました。


ただ1つこの作品で言うならば、終盤に入って中谷美紀さん演じる佐知子が演説(挨拶ik_19)するシーンでマリーと呼ぶシーンは印象的。


でもやっぱり変に甲高い声で甘いし情念が伝わってこない。


その後の中谷美紀さんの表情の演技でかき消されていました。


うー・・・やっぱり褒めどころのない女優さんかもしれないです。


中谷美紀さんに関しては、圧倒的演技力でしたね。


この方は、役に入り込むのが上手いなとつくづく思います。


表情豊かで台詞運びも抜群で、まさに佐知子になり切っていました。


木村多江さんは、儚げで弱い女性が似合いますね。


幸薄い役が似合うとよく言われますが、私の場合、似合うというよりも表情にだすのがうまいのかなと思います。


目線や顔の角度、もちろん表情からも幸薄い感じが出ています。


それらを、自然にできる女優さんだなと思いました。


西島秀俊さんも同じく自分の過去を背負う苦しさを上手く表現されていたなと思いました。


一番、罪深き役と言っても過言ではないかと思うのですが、でも憎めないそのへんをうまく演じてくれていました。


最後に音楽について敢えて書きたいのですが、終盤で流れたオンリーユーの意味が分からなかった。


禎子と憲一との思い出の曲(だったと思う)だから流したのは分かるし、いい曲だと思うんだけど変に大きくて耳障りでした。


エンディングの中島みゆきさんの愛だけを残せは、曲自体は凄くいいです。


作品的にik_19と思う部分はあったけれど、聴き入ってしまいました。


訴えかける歌声がいいですね。


まとめると映画にするほどではなかったかもしれない。


でも中谷さんの表情を大スクリーンで観る価値はあると思います。











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Posted by ミーハー女 at 15:25│Comments(6)映画
この記事へのコメント
ミーさん
感想めちゃめちゃ面白かったです
そうだよねその通りと思って読みました
やっぱ昭和に撮られた松本清張ものを越えるのは難しいし越えられないからこそ今が昭和に比べればよい時代だという気がします
めちゃ荒っぽい言い方ですが。

この映画はマイケルのThis is itを見に行ったときに夜遅いのしかチケットがとれなくて時間つぶしに見ました
わたしはマイケルの映画めちゃ感動しましたが
誰かが彼の言うloveはhelloと同じくらい意味がないというのを聞き
またマイケルは脱げない身体だというのを聞き
ちょっとさめました
でも音楽はよかったです
ほにゃまたです
Posted by ぶるる at 2009年12月06日 20:38
★ぶるるさんへ

こんにちは。
今の作家さんは今の作家さんで今の時代に反映した作品があると思うのですが、松本清張作品はもう1つのブランドだと思います。

ぶるるさんは、ゼロの焦点とThis is itの2本立だったのですね。
私は、マイケル・ジャクソンってどうも悪いイメージというと申し訳ないですが、スキャンダラスなイメージが強くて音楽なんかも聴いたことが皆無なんですよね。
動員数が凄そうなので興味はあるのですが、どうも足が進まないんです(^^ゞ
でも絶対に知っている曲は誰しも1曲はある凄いアーティストですよね。
Posted by ぶるるさんへ at 2009年12月07日 14:14
ミーさん
コメントありがとうございました

ブログの背景にいよいよサンタさんが出てきてクリスマスの雰囲気でうれしいです

わたしも(も、て失礼でしたね、ごめんなさい)気が多いのですが、もちろん大沢さんが一番好きですがゼロの焦点に出ていた西島さんも好きです、いつも役が暗めですけどね
ほにゃまたです
Posted by ぶるる at 2009年12月07日 15:29
★ぶるるさんへ

こんにちは~。
そうです×2、ブログを少しクリスマス仕様にしてみました。
最近、テンプレートをどれするかで彷徨っていて、いろいろ変えているのですが、しばらくはこれでいきます(^^ゞ

あー!!
私も西島さん好きですよ~。
あすなろ白書の時から好きです。
その後、羞恥心の野久保君同様、事務所移籍(同じ事務所です)をして、しばらく干されていたというか自ら自粛していたのか、あまり出てこなかったのですが、ここ数年は連ドラなんかも出ているので嬉しいです♪
暗めの役や強烈な印象の残る役が多いような気がします。
年齢不詳っぽい感じも密かに好きです( ̄m ̄* )
Posted by ぶるるさんへ at 2009年12月08日 13:14
ミーさん
また私です
ごめんなさい
そうなんですね
西島さん
しばらく見なかったのはそういう事情だったんだ
教えてくださってありがとうございます
さすがミーさん!
再び見るようになったときに
同一人物かどうかちょっと考えました(おおげさ?)
童顔がかわってなかったので。
ではこれからは安定して見られるということですね
ほにゃまたです
何度も失礼いたしました
Posted by ぶるる at 2009年12月08日 16:43
★ぶるるさんへ

こんにちは~。
そうそう西島さんをしばらく見かけなかったのは、強欲な女社長のせいです(苦笑)
そういえば、確か北野武監督のドールズで見たときに、あれ?西島さんだよね?と思った記憶が・・・。
童顔だとは思うのですが、年齢不詳チックな顔のような気もします( ̄▽ ̄;)
これからは、いろいろ見れそうなので楽しみです。
個人的には、もうすぐ公開の中山美穂さん主演の「サヨナライツカ」が最初、大沢さんの予定だったのが、監督が代わり西島さんになってしまったので残念なんですが(^^ゞ
でも西島さんも好きなので、観ようかなと思っています。
Posted by ぶるるさんへ at 2009年12月09日 13:46
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