2009年08月03日
2009 17本目

2009 17本目
愛を読むひと
出演:ケイト・ウィンスレット、レイフ・ファインズ、デヴィッド・クロス
レナ・オリン、アレクサンドラ・マリア・ララ、ブルーノ・ガンツ ほか
観たのはもう結構、前です。
1ヶ月くらい前かもしれない

記事のバランスをみて伸ばしていたら今になりました。
観た直後にだいたいの感想は書いているので、これからチェックしてアップしようと思います。
それでは感想は追記です。
・・・というかネタばれしていますのでご注意ください。
感想です
ケイト・ウィンスレットが今年度のアカデミー賞最優秀主演女優賞をとった作品ということもあり、情緒的な作品タイトルに惹かれて鑑賞。
でも和訳タイトルらしいです。本当のタイトルでいくと朗読者となるらしい。
確かに朗読者だと少し硬いかもしれないですね。
愛を読むひとというタイトルは、一見軽々しく感じるのですが観てみると奥深い作品タイトルとなっています。
展開としては、前半部分は21歳歳の離れた男女の情事部分が多すぎて若干ひきます。
いや・・・別にかまととぶる訳じゃないですが、こんな調子で続くのかとげんなりしそうになるんだけど、その中にも要所要所で、あれ・・・もしかして

それが、主人公であるハンナが文盲であるということです。
たとえば・・・
1、食事をする際にメニューを見ても自分で決めずにマイケルに決めてもらう。
2、マイケルに本(物語、漫画ありとあらゆるジャンルの作品)を読んでもらう、自分では読まない。
3、切符をきる仕事をしていたハンナの仕事の真面目ぶりを認められ事務仕事をするように言われるが・・・
3の続きは、それを言われた直後、マイケルの前からハンナは姿を消します。
文盲であるということは、今の日本ではほぼ皆無といってもいいと思います。
差別という意味ではないですが、健常者であれば読めることが当たり前になっています。
初めは1958年でハンナは36歳ですが、その当時、文盲の人が多かったのかどうかは私自身調べていないので分からないのですが、ハンナが後に、それは恥ずかしいと思っていると分かるシーンがあるので、その当時でも少なかったのだと思います。
文盲であると言うことが言えない、言いたくなかったからこそ、いわれなき罪を背負ったハンナ。
正直、私には分かりませんでした。
20年以上刑務所に入る。若しくは文盲であるということを告白する。どっちをとるか・・・
私なら文盲であることを言えばいいのにと歯がゆくてたまらなかったです。
でもそう思える私は、私自身が最低限普通に文章を読み書きできるからこそ、そう思うのかなと思いました。
そしてマイケルもハンナが文盲であることに気づき、文盲であることを告白するように説得しようとするのですが、途中でやめてしまいます。
それこそが、自分自身会うのが怖かったのもあるかもしれないけど、彼女が隠し通したかったことであり、それを自分に気付かれるというのも嫌がるかもしれないという想いからなのかなとも思いました。
ハンナは、ある意味、純真無垢な女性だったのかなと全体を通して思いました。
裁判でも自分が不利になることでも正直に話していました(文盲であるということ以外は)
同じように裁かれている人達は自分を繕い、自分が重罪にならないように話すのにハンナは違った。
ちょっと違うのですが、子供が言うことは時に残酷なことってあると思います。
見たまま思ったまま子供は話すことがあります。
正しいんだけど残酷な時があります。
でも大人になるにつれて、周りの空気を読みそういうことも少なくなってくる。
でもハンナは違った。思ったまま見たまま正直に話してしまった。
それこそが今回の悲劇とも言える結末に向かわせたのかもしれないと思いました。
もちろん、ハンナ1人を責めるわけではないです。そこにはドイツという国のナチスという黒い歴史というと失礼だとは思いますが、関わっています。
一見、恋愛ものっぽく仕上がっているようにみえるけれど戦争という重いテーマが裏とも表とも言えないくらいのしかかっている作品でした。
感想が長くなったのでキャストに関しては短めに・・・
ケイト・ウィンスレットは「レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで」に続き、考えさせられる難しい役を見事に演じています。
レイフ・ファインズは、若かりし頃のマイケルから深みを増した渋い演技がかっこよく後悔という十字架を背負っている様がよかったです。
デヴィッド・クロスは、最初見た時は子供っぽさを残した純真な表情がまばゆくて、8年後の大学生を演じている時には、見事に同じ期間で撮影したと思えないほど大人っぽさと苦悩する姿がよかったです。
物語、キャストが見事に合っている作品だと思いました。
淡々と進むスト―リー展開なんだけど飽きさせず進んでいくのは、見事だと思います。
Posted by ミーハー女 at 14:12│Comments(0)
│映画
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